京都・奈良研修紀行文「京都・奈良で『学を修める』」

中学2年生の3月に行われる京都・奈良研修の紀行文をご紹介しています。
注:京都・奈良研修は例年中3の秋に行われていましたが、現在は中2の3月に時期変更されています。本紀行文は、変更以前(中3秋)に研修に参加した学年の生徒が執筆しています。
執筆者 ずんだ

 とある先生は、出発前に言いました。

「修学旅行とは、『学』を『修める』旅行である。渋幕で過ごした3年間の集大成としての旅行にしてほしい」

と。

 さて、私は本当にこの研修で学を修められたのでしょうか?

1日目

 京都・奈良研修は、東京駅で班員と集合するところから始まります。東海道新幹線で2時間と少しの時間を班員と過ごすことで、「いよいよ研修だ」という雰囲気、いわゆる「研修テンション」を生み出します。(この「研修テンション」に引っ張られ、研修中に学生の一大イベント(?!)を起こす渋幕生もしばしば……内容はご想像にお任せします。)
 私の班は、カードゲームをして時間を潰していました。もちろん研修前には班員で顔合わせ・行程づくりなどを行いますが、やはり班員が仲良くなり始めるのは研修が始まってからです。分かりやすくテンションが上がってしまうのも、中学生ならではの一興です。

 京都に降り立つと、時刻は11時。お昼の時間です。班員とお腹を膨らませ、いざ京都見学へ。
 数か所の神社・寺院をめぐり、満を持して伏見稲荷へ向かいます。伏見稲荷は京都の中でも特に人気なスポットですが、宿泊するホテルから遠いこともあり、他の渋幕生はあまり訪れなかったようです。

 まだ研修1日目ということもあり、体力も時間も余っていたので、伏見稲荷の頂上まで登ることにしました。これが後々の行程に響くことになるとはつゆ知らず……。

 

 

 「ゆっくり登っていたら集合時間に間に合わない……」というスリルを感じながら頂上へ。一息つく間もなく帰りましたが、体力と引き換えに見た頂上からの眺めは絶景でした。

 その後は近鉄(近畿日本鉄道)に乗り、ホテルのある奈良へ。
 私たちが今回泊まったのは、五重塔のすぐ近くに位置するホテルでした。

 ホテルに着き、夕食を頂いた後は奈良公園にて学年全員で「燈花会(とうかえ)」を行いました。

 燈花会とは、水に浮べたロウソクに一つ一つ火をともして並べ、文字やイラストを表現して楽しむというものです。各クラスで一つずつ作品を作るのですが、ロウソクで何を表現するかは、事前にクラス全員で決めています(ここで作成された原画にクラスの個性が出ます)。この時私たちのクラスが作ったのは、担任の先生の似顔絵でした。

 他のクラスが文字やきれいな模様を作る中、私たちのクラスは……

 

 

 ……うっすら人に見えなくもない?

 棒人間を作成しました。原画通りのハイクオリティ(?!)でした。

2日目

 2日目はずばり「厄日」。執筆時に思い返しても、この日ほど疲れた行程は未だかつてありませんでした。

 早朝はルームメイトと寝坊しかけ、バタバタしながら朝食会場へ。
 この日は明日香地域へ向かいます。雨予報が出る中、晴れの日用の行程を選択。

 これが大きな選択ミスでした……。

 いよいよホテルから出て近鉄に乗り、橿原神宮前駅に向かいます。ここからレンタサイクルを使い、明日香地方を散策していきます。
 この時、レンタサイクルの係員の方が地図の端を指しながら「この道は山道で急な斜面だから、自転車で行くのはお勧めしないよ」とおっしゃいました。この時の私は、そんな遠回りの道は通らないだろうと高をくくっていました。

 まだこの時は。

 自転車に乗り、橿原神宮へ到着しました。朝一番ということもあり、神宮にいたのは私たちの班ともう1班のみ、一般のお客さんもいませんでした。この時の天気は小雨。このあたりから雲行きが怪しくなっていきます。

 

 

 ちなみに、橿原神宮で元旦に行われる「歳旦祭」は、以前「延寿祭(えんじゅさい)」と呼ばれていたそうです。漢字は違いますが、どこかで聞いたことのあるような……?と思った方、鋭い!

 見学を終えて再び自転車に乗ろうとしたところ、いよいよ雨が降ってきました。とはいえ自転車を乗り捨てるわけにもいかず、そのまま飛鳥資料館へ行くことにしました。
 途中で道に迷い、やむなくマップアプリと看板を頼りに道を辿っていくことに。

 しかし、何故か山道へ向かっていく班員たち……。

 雨も本降りになる中、全員で山道を登っていくことに。 

 ここで、前日に伏見稲荷の頂上まで登ったことによる筋肉痛が響いてきました。どんどん進んでいく班員に追いつくこともできず、無理に走って山道から転落する危険性も考えられたため、途中からは自転車を押しながら登りました。

 後から振り返ってみると、この道はレンタサイクルの係員の方が「お勧めしない」とおっしゃっていた道そのものでした。

 その後は無事に見学地を回ることができましたが、班員全員が帰りの電車で寝てしまうほどに疲れきってしまいました。

3日目

 この日は、4日間の行程の中で一番落ち着いた日でした。薬師寺、平城宮跡をめぐり、時間が余ったためホテルから近い奈良公園・東大寺へ。

 途中、奈良公園の鹿と触れ合いながら、東大寺の大仏殿に到着しました。中に入るとやはり人気スポットということもあり、多くの人と修学旅行生で混雑していました。

 中でも特に混雑していたのが、「柱の穴くぐり」でした。

 「柱の穴くぐり」をご存じでしょうか?「大仏殿の中にある柱に空いた穴をくぐると無病息災のご利益がある」と信じられているパワースポットです。
 せっかくだから……ということで班員と待機列に並びましたが、よく見ると前も後ろも小学校の修学旅行生ばっかり。

 小学生に見守られ、すこし緊張しながら柱の穴をくぐっていました。

 

4日目

 この日はいよいよ研修最終日です。(研修テンションで徹夜したので)寝坊することもなく、予定通りホテルを出発して京都へ向かいます。

 京都に着き、荷物をコインロッカーに預けて京都御所へ。

 

 特に印象に残ったのは、御所の回廊と、回廊に囲まれている紫宸殿の色の対比です。回廊の色は朱色の柱と白色の壁という華やかな色合いでしたが、紫宸殿自体は華やかな装飾は施されておらず、そのコントラストがかえって厳かな雰囲気を醸し出していました。

 同じ班の班員も、どうやら御所の建築様式について調べていたようです。各々が好きなスポットを見ていると、時間が迫ってきたため、次の見学地・錦市場へ向かいます。本日の昼食スポットです。

 錦市場もやはり有名な観光スポットだけあって、大勢の人でにぎわっていました。
 飲食店が立ち並ぶ錦市場でやることは一つ。そう、食べ歩きです!(ちゃんと立ち止まって食べました)

参考:食べ歩きとは
……土地の名物料理やめずらしい食べ物などをあちこち食べてまわること。(日本国語大辞典より)

 抹茶パフェ、コロッケ、その他諸々……。留まることを知らない食欲に身を任せ、班員とたくさんのスイーツを食べました。悪いのは私ではなく、食欲の秋なのです。
 ここで私は秋色の金平糖を購入しました。(お土産として渡そうと思っていたのですが、結局渡せなかったため自分で頂きました。おいしかったです。)

 時刻はここで13時。予定から遅れそうになりながらもなんとか京都駅へ到着し、最後のお土産めぐりをします。
 ここで、「京都と言えば」ということで生八ツ橋のお店へ。「焼き芋味」「栗味」なる変わり種が売っていたため、家族へのお土産に購入しました。

 その後は京都駅でクラスごとに集合、全員で新幹線に乗り、東京駅で解散。これで、名残惜しいですが研修は終了です。

 ……

 ところで皆さんは、「家に帰るまでが遠足です」といった言葉を聞いたことがあると思います。

 ところが、渋幕生は「家に帰ってからも研修」なのです。

 「帰ってから紀行文(注:この紀行文とは別物です)を執筆しないと卒業できません!」という先生方からの脅しを受ける中、何とか課題の紀行文を書き上げ、卒業する=「学を修める」ことができました。

 ここまでご覧いただいた方には伝わったかと思いますが、全体を通して時間に余裕のなかった研修だったように思います。
 寝坊しかける・行程を強行するなど、落ち着いて「学を修める」研修からはほど遠い部分も多く、挙げ句の果てには徹夜した影響で苦しめられるなど、ある意味学習しない(笑)ことによるハプニングが多々ありました。
 しかし、それでも一つ一つの見学はとても実りのあるものとなり、班員との仲も深められたように思います。
 徹夜によってできた友情は、今後も続いていくこととなるでしょう(読者の皆さんは真似しないでね!)。

 

 さて、紀行文はいかがだったでしょうか?

 京都・奈良の美しさは皆さん自身で確かめていただくとして、「渋幕生の研修ってこんな感じ」というものが伝わっていれば幸いです。

 お付き合いいただき、ありがとうございました。
 この後も、槐祭onlineをどうぞお楽しみください。

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